地盤/基礎

全棟、地盤と建物をつなぐ基礎から構造計算することで、家は倒れない。

ほとんどの木造住宅では実施されない、基礎の構造計算。SE構法では、地盤調査に基づき、基礎の構造計算を全棟で実施しています。

地盤

地盤の液状化は、建設会社が事前に調査します。

住宅を建てる前には、まず地盤を調査します。とりわけ液状化は、緩い砂質士であり、地下水位が高い地盤で発生しやすい傾向にあります。そのチェック方法は、土地条件図や行政のハザードマップ、民間のデータベース、古地図などを活用することで可能です。最近ではインターネットでも各エリアの「液状化マップ」で確認できます。これにより地盤改良が必要な場合は、杭を打つことなどを検討します。

建物を支える地耐力とは。

SE構法は、すべての建築物を基礎まで構造設計を行っています。上部構造から基礎構造へ作用する力の分布を明確に算出することができるため、基礎もFEM解析を行うことで、上部構造に適した基礎の計画が可能です。建物の接地圧(上部構造の重量十基礎の重量)と、地盤の強さを表す地耐力とを比べた場合、地耐力が上回る必要があります。SE構法では、この地耐力の基準を満たし、基礎を含めた建物の「安全性」を計算しています。

建物重量と地耐力の目安
  建物全体重量の目安(基礎含む) 地耐力の目安
一般住宅の2階建て 14.0~17.0kN/m² 20kN/m²
一般住宅の3階建て 21.0~25.0kN/m² 30kN/m²
多雪地域の3階建て 25.0~29.0kN/m² 30kN/m²

基礎

地面からの反力を受け止める耐圧版。

地盤調査結果に基づき、地盤パネルを仮定する。耐圧版は、建物荷重と同じ圧力を地面から受けます。地盤から均等に力が押されるのではなく、小さなバネが複数あると仮定するため、力のかかり具合によって耐圧版にはゆがみが生じます。耐圧版が弱ければひび割れが生じることもあるため、その厚さや鉄筋の太さを適切に設計することが求められます。

水平、鉛直方向の力を受け止める基礎梁。

SE構法の基礎形状強い基礎を設計するためには、上部建物によって生じる力の分布に応じて適切に基礎梁を配置する必要があります。特にビルトインガレージなど、スパン(支点間距離)が大きい部分には、地面下からの圧力により反りが生じやすいため、梁の断面や主筋の本数を決定しながら慎重に設計することが求められます。

FEM解析

FEM解析で、最適な基礎を設計。

住宅を支える基礎構造は、地耐力や地域特性などを総合的に判断して設計すベきものです。SE構法では、FEM(Finite Element Method :有限要素法)解析により、建物に伝わる力を解析することで、地盤に応じた強固な基礎設計を可能にしています。

地盤と建物をつなぐ基礎も、構造計算で強度を証明。

これまでの木造住宅における基礎の構造計算では、基礎梁と耐圧版それぞれにかかる建物の負荷を別々に計算していました。しかし、SE構法では、大規模物件同様の計算手法を取り入れ、基礎梁と耐圧版とを合わせて立体的に計算しています。

※ 地震時の応力が集中している部分を濃い色で表示したイメージ図。

FEM解析