レオパレス21のミライ資産 Leo-PRESS(レオプレス)
  1. ホーム
  2. Leo-PRESS(レオプレス)
  3. 生産緑地の2022年問題に対する解決策【転用・売却編】

生産緑地の2022年問題に対する解決策【転用・売却編】

  • Facebookでシェア
  • Twitterでシェア

前回までに「生産緑地の基本」と「生産緑地の2022年問題の概要」についてご紹介してきました。

> 生産緑地とは何か?概要と現状、今後の展望について考える

> 生産緑地の2022年問題の概要と予想!都市部の不動産価格は大幅に下がるのか

今回は、2022年問題に対する解決策のひとつである「転用」と「売却」についてご紹介します。

そもそも転用とは

生産緑地に指定された土地は、農地として管理しなければならず、原則、農地以外の用途で活用したり、売買したり、貸したりしてはいけないことになっています。つまり、農地上に建物を建てたり、農業を辞めてアパートや駐車場にすることができません。

農地以外の用途で利用するには、まず「生産緑地の指定を解除」する必要があります。

生産緑地の指定解除には、以下の3つの条件のうちどれか一つを満たす必要があり、その上で必要な手続きを行う必要があります。

生産緑地の指定解除の条件

①生産緑地指定から30年後
②病気などの理由で主たる従事者が営農することが困難になった時
③主たる従事者が死亡し、相続人等が営農しない時

「生産緑地の指定解除」必要な流れと手続き

それでは具体的に、生産緑地の指定を解除する方法と流れをご紹介します。指定解除の手続きには行政によって対応が異なり、様々な手順を踏む必要があります。

おおよそ3ヶ月程度の時間を要しますので、転用を検討する際はこれらの時間を考慮してスケジュールを組むようにしましょう。

1.買い取り申し出

指定解除をするためには手続き上、まず最初に各自治体へ「生産緑地の買い取りの申し出」をする必要があります。

2.買い取りの可・不可通知

各自治体は「買い取りの申し出」を受けてから約1ヶ月以内に、買い取るかどうかを決定します。しかし実際は、財政上の理由などから「買い取り不可」となるのがほとんどです。

3.取得者の斡旋(あっせん)

「買い取り不可」となった場合、各自治体は農地としての買い取り先を他に探すため、2ヶ月ほど農業従事者に対して「斡旋」します。ここでもほとんどの場合で斡旋は失敗すると言われています。

4.用途制限の解除

斡旋による売却ができない場合、生産緑地は解除となり、通常の農地と同様に転用や売却ができるようになります。ここまでの買い取り申し出から斡旋期間を合わせて約3ヶ月程度かかっています。

しかしこの時点では「生産緑地」指定を解除され、「農地」となっただけです。農地を他の目的で利用・売却するためにはまだ、別途転用や地目変更の手続きもあるため、ご注意ください。

指定解除後の転用事例

生産緑地を解除した後、具体的にその土地をどのように活用できるか、事例をご紹介します。初期費用や税金のことも考えて、適切な活用方法を検討しましょう。

アパート経営やマンション経営

代表的な活用方法として、アパート経営やマンション経営が挙げられます。

農地は一般的な戸建て用の土地よりも面積が広い傾向にあり、加えて生産緑地は主に都心部に存在する場合が多いため、宅地としての需要が高いのです。

アパートやマンションを建築して賃貸に出せば大きな収益が見込めるほか、固定資産税の減少や相続税対策になるため、活用方法として人気があります。

戸建て経営

解除した土地がそれほど広くはなかったり、アパートやマンションを建築できるほどの費用を準備するのが難しい場合は、戸建てを建築する方法もあります。

上述した通り生産緑地は都市部にある場合が多いため、戸建てでも賃貸需要は見込めます。また、賃貸として活用した後、自分たちの老後や子供たちの住居としての活用も考えられますので、長期的な運用を検討するのがおすすめです。

駐車場経営

駐車場は初期投資が小さいのが魅力です。契約の解除も比較的容易です。別の目的で利用したくなったときも簡単に撤収できるため、参入へのハードルが低い土地活用といえます。

トランクルーム

トランクルームとは、利用者からさまざまなタイプの荷物を預かる施設のことです。荷物さえ置ければ良いので細やかな施設は不要で設備更新のためのコストが安くすみます。一旦借り手が付けば退去も少なく安定稼働が見込めるのが魅力です。

その他の土地活用事例

その他にも「コインランドリー」や「シェア空き地」や「資材置き場」など、土地活用はアイデアしだいです。

なお、認可保育所やデイサービス、ショートステイ、グループホームなどの第二種社会福祉事業への転用は、指定解除の条件を満たさなくても緑地解除できる可能性があります。

以下の記事では「狭い土地でも活用できるアイデア」をご紹介していますので、合わせて参考にしてみてください。

> 家も建てられない土地を復活させる9つの土地活用術

指定解除後の売却手順とメリット

生産緑地の指定を解除したあと、その土地は「農地」扱いとなります。これを農地として売却することもできますが、農地は購入するためにクリアしなければならない要件が多いため、購入希望者が少ない可能性があります。

宅地として売却する選択肢も考えられますが、こちらの場合も許可申請や手続きなど手順が複雑化しがちなので、不動産会社へ相談するのが良いでしょう。

売却する場合は、以下のようなメリットが考えられます。

維持管理が不要

農地としての維持・管理の必要がなくなります。「高齢により管理が難しい」「忙しくて時間をかけられない」といった場合には、売却したほうが良いかもしれません。

子や孫に迷惑をかけない

「生産緑地」である場合、それを相続した子供にも「営農義務」が課せられてしまいます。自分の後に継ぐ世代に負担をかけないために、指定解除をし、現金として引き継ぐのも賢い選択肢と言えるかもしれません。

「宅地の時価」で売れるため高額売却に期待できる

上述した通り、転用すれば宅地と同じ時価で売却できます。都市部であれば比較的高額での売却が期待できるでしょう。

土地を売却するときには、まずは近隣の土地価格相場を調べるのが得策です。近隣の不動産業者に尋ねてみましょう。

指定解除における注意点

生産緑地は税制面での優遇を受けています。指定解除をすれば優遇が受けられず、多額の固定資産税が掛かることになります。

また「相続税の納税猶予制度」を利用されている方は、指定を解除することで、猶予されていた相続税と利子税を納付しなければならなくなります。

指定解除と転用・売却が必ずしも最適な手段とは限りませんので、状況に応じて慎重に判断する必要があります。

まとめ

2022年になれば、生産緑地の指定解除が可能になります。解除後の選択肢にはそれぞれ得する面・損する面がありますので、今後のライフプランに合わせて慎重に計画することが大切です。

特集:生産緑地の2022年問題

第1回生産緑地とは何か?概要と現状、今後の展望について考える
第2回生産緑地の2022年問題の概要と予想!都市部の不動産価格は大幅に下がるのか
第3回生産緑地の2022年問題に対する解決策【転用・売却編】
第4回生産緑地の2022年問題に対する解決策【保持編】