この記事で学べること
失敗しないための土地選びのポイント
土地なしでアパート経営を始める方法
土地探しの成功例とよくある失敗例
「土地を持っていないからアパート経営は無理」と諦めている方もいますが、土地を所有していなくてもアパート経営はできるのです。特に最近では、土地の斡旋からアパートの管理・運用業務までを一括して担当してくれる「不動産開発会社」と協力して、アパート経営を始める方も増えています。
従来、アパートを経営する人は、もともと土地を持っているという人が多い傾向にありました。「先祖からの土地を手放したくない」「せっかく遺してくれた土地を売るのは忍びない」「土地の固定資産税・相続税を軽減したい」という理由で、親から相続した土地にアパートを建てるというのが代表的なケースです。
しかし、近年は老後年金対策や現預金の相続対策を目的にアパートを建てられる土地を探してから経営を始めるという人も増えてきました。
失敗しないための土地選びのポイント
土地なしアパート経営を成功させるためのコツは、土地選びにあります。どんなに素晴らしい物件を手に入れたとしても、条件が悪ければ、満室経営を叶えることはできません。
ターゲットを明確にする
立地によって入居者の属性は大きく変わります。候補地を見つけたら、その市区町村の人口や平均年齢、周辺環境(学校や企業、駅)などをリサーチして、どのような人物をターゲットになり得るのかを考えてみましょう。
1世帯あたりの人口は「市町村の人口 ÷ 市町村の世帯数」で算出できますので、その地域に単身層・ファミリー層のどちらが多いか簡易に調べることも可能です。
自分の目で周辺環境を確認する
土地を探す際には必ず現地に足を運び、自分の目で周辺環境を確認してみてください。特に重要なのは以下のような項目です。
住環境 | 日当たり、騒音、悪臭・粉塵など |
利便性 | 最寄り駅はどのような駅か、駅からの経路、学校や公共施設、商店や病院までの距離 |
周辺の建物 | どんな建物が多いか |
将来性 | 再開発計画、鉄道や道路計画、商業施設や公共施設の新設、学校の新設 |
住民層 | 年齢、性別、単身orファミリーなど(街を通行する人の雰囲気で判断) |
繰り返し足を運ぶことも重要です。最寄り駅までの道の勾配、街の雰囲気、治安の善し悪しなどは、1度訪れただけではわからない土地の特徴です。
時間帯・曜日を変えて環境をチェックすることも大切です。夜は静かでも昼は近所の工場が稼働していてうるさい、昼は静かでも夜は近所の居酒屋の騒音がうるさいといった場合があります。
アクセス環境・交通状況について把握する
その土地で利用できる電車やバスなどの公共交通機関を把握しておきましょう。駅やバス停までの距離に加え、周辺の道路の混み具合のチェックも大切です。
ターゲットに応じて優先度が左右される点も考慮します。ファミリー層であれば通勤・通学で利用するため優先される項目ですが、車での移動がメインとなる郊外の土地であれば、そこまで重要視される項目ではないかもしれません。
周辺の施設を確認する
ターゲットユーザーの日常生活をイメージしながら、周辺にある施設を確認しましょう。忘れてはいけないのが病院や銀行へのアクセスです。車で5分〜10分圏内に病院がある場所は、子どもを持つファミリー層に人気があります。
地盤の強さも大切
地盤に水分が多く含まれていると、地盤沈下や液状化現象が発生する危険性が高まります。地盤の強さを調べられる「地盤マップサービス」を利用すれば、その土地の地盤状況を簡易に調べることができますので、合わせて活用するのがおすすめです。
参考:地盤サポートマップ
土地の種別にも注意
条件が良い土地でも、地目や土地の区分によってはアパートが建てられなかったり、煩雑な手続きが必要になったりすることがあります。
特に、地目が「田」や「畑」などの農地だった場合や、「市街化調整区域」に指定されている場合は注意が必要なので、候補地が決まったら必ずチェックしておいてください。
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