新元号「令和(れいわ)」で生活の何が変わる?気になるお金や免許証の話と犯罪への注意喚起

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5月からいよいよ新しい元号「令和」がスタートします。改元に伴い、私たちの身近なものでもさまざまな変化がみられますので、生活に身近なものを例に挙げてご紹介します。また、改元がどのような流れで行われるのかについてもご説明します。

元号が変わるってどういうこと?昭和から平成に変わったときには何があった?

日本で元号が使われるようになったのは飛鳥時代からで、一番はじめの元号は「大化(645~650年)」です。

一世一元(天皇ひとりに対して一つの元号として、天皇が変わるときに元号も変える)という現代のような決まりは明治に改元されてからで、それ以前は天皇の即位や退位に関係なく頻繁に元号が変えられてきました。

今回は現在の天皇陛下が退位し、皇太子殿下が天皇に即位される5月1日に元号が「令和」に変わります。新しい元号案を作成したのは、政府が委託した有識者、具体的には学者や経団連会長、最高裁判長官、マスコミ関係者などです。

全閣僚による会議を経て閣議決定してから官房長官が公表し、改元の政令に天皇陛下が署名をして新しい元号が施行されるという運びです。

元号は「国民の理想としてふさわしい良い意味を持つ」「漢字2文字」「書きやすく読みやすい」といった観点で決められます。

メディアやネットでは発表を目前に新しい元号の予想もちょっとした話題になりました。「安」という字が使われるのではないかと予想している人が多く、予想ランキングでは「安久」「安永」などが挙がっていました。

昭和から平成への改元直後の様子

昭和から平成に改元したときに起こったことを例に、「令和」に変わった後の様子を考えてみましょう。

昭和から平成への改元は、昭和天皇の崩御ということもあり、全国的に自粛ムードが広がりイベントなどの中止が相次いで発表されました。お店も休業し、街も静かになりました。しかし今回は生前退位のため、そのような自粛ムードになることはないと思われます

一方で、新しい時代の幕開けに対する期待感の高まりから、当時バブル真っ只中であったことも相まって、株価が急上昇しました。今回の「令和」への改元も東京オリンピックが間近に控えているので、株価が変動する可能性も考えられます。

平成に改元されたときには「平成」という言葉が流行語大賞特別賞に選ばれるなど、話題を集めました。山間の静かな町だった岐阜県武儀郡武儀町(現・関市)平成地区は、全国から人が集まるほどの観光地となりました。

今回も新しい元号が流行語となり、新元号「令和」にまつわるグッズや地名が話題になるのではないかと思われます。

新元号「令和」になって生活の何が変わる?お金や免許証、休日、Excelなど

運転免許証

2019年3月から運転免許証の有効期限(グリーン、ブルー、ゴールドの帯の部分)の表記を和暦から西暦に変更すると警察庁が発表しています。

ただし、警察庁は「改元が直接的な理由ではない」とし、外国人の免許保有者が増加しているためわかりやすいように有効期限の表記を西暦に変更するとしています。

変わるのは有効期限のみで、免許取得日や生年月日についてはこれまでと同様に和暦であり、行政手続きなどで使用する公文書や証明書も基本的には和暦表記のままです。

硬貨の刻印

元号が変われば硬貨の刻印も変わります。

硬貨を鋳造する金型の製造なども必要なので、元号が決まってから世の中に出回るまで3ヶ月から半年くらいのタイムラグがあるそうです。そのため、新しい元号の硬貨が見られるのは2019年夏~秋くらいになるかもしれません。硬貨の刻印に関しては西暦への変更などは検討されていません。

紙幣は発行年月が記載されていないので基本的に元号が変わっても大きな変化はありませんが、千円札は3月から記号や貨幣番号の文字の色が変わり、褐色から紺色になります。

ちなみに、2019年10月22日の即位礼正殿の儀に合わせて記念貨幣の発行が予定されています。

祝日

天皇即位である5月1日は祝日になるため、2019年のGWは10連休になります。

「2つの祝日に挟まれた平日を休日とする」という法律があるため、即位の日と憲法記念日に挟まれた5月2日と、即位の日と昭和の日に挟まれた4月30日も休みになります。

土曜日である4月28日から子どもの日の振替休日である5月6日まですべて休みなので、2019年のGWは10連休となるわけです。

また、現在は12月23日が天皇誕生日ですが、退位に伴い平日へと変更。代わりに新しい天皇の誕生日である2月23日を祝日にすると、政府が検討しています。

書類の書式

行政手続きで使われる書類は和暦表記が基本ですので、確定申告などの税金関係、社会保険関連などの書式も変更しなければいけません。社内システムを急ピッチで変更している会社も多いかと思います。また、新元号対策をサービスとして提案しているシステム会社もあります。

Excelなどの表記

MicrosoftのExcelを代表としたパソコンのアプリケーションの設定も、必要に応じて変更しなければいけません。

Excelであれば、セルの書式設定や関数、マクロなどで対応することが可能です。具体的な対応方法に関してはさまざまなサイトが取り上げていますので、調べてみてご自分に合ったものを実践してみてください。

また「令和」への改元に伴い、変更プログラムなどが提供される可能性もありますので、各社の対応を待つようにしましょう。