- 別荘を含む「二次的住宅」
- 「賃貸用」空き家
- 「売却用」空き家
- 以上に含まれない「その他」空き家
- 「実家を相続したが高齢のため体力的に管理ができない」
- 「実家が空き家になったが遠方に住んでおり管理をするのが不可能」
- 「相続で揉めており、誰が家を相続するか決まっていない」
- 「賃貸を考えたが、初期投資費用が負担できず、その後の運用にも不安がある」
- 「建物の利用予定はないが、固定資産税が上がってしまうので壊せない(空き家のまま残しておけば固定資産税の減額措置が適用される)。解体費用の支出も避けたい」

「その他」空き家が急増中
総務省は5年ごとに「住宅・土地統計調査」を実施しています。直近では2013年の結果が公表されていますが、それによると全国の空き家数は約820万戸。住宅総数(6,062.9万戸)に占める比率(空き家率)は13.5%となりました。

前回調査が行われた2008年の13.1%から0.4ポイントの上昇となっています。今後については調査機関により幅がありますが、20年後には30〜40%が空き家になってしまうと見られています。
ひと口に空き家といっても、種類があります。
総務省の調査では、以下の4つの所有区分を設けています。

「その他」というのは「居住者の死亡等により居住世帯が長期にわたって不在の住宅や建て替えのために取り壊すことになっている空き家」のことで、グラフに見るように、急速に増えているのがこのタイプの空き家です。
前回調査の2008年から2013年にかけて一気に50万戸も増加。この期間に増えた空き家の約8割を占めています。
また、「所有関係別・建て方別」に見ると、空き家総数819.6万戸のうち、最も多いのが賃貸用の共同住宅の空き家で、空き家総数の45.7%を占めています。

次いで持家系の一戸建ての空き家が33.6%、持家系共同住宅の空き家が11.8%となっています。ここでも持家系の一戸建ての増加が顕著で、前回調査からの増加率が10ポイント近くに上ります。
また、都道府県別に見ると、空き家率は地方で高く(ただし、宮城、山形、福島の各県は震災復興に係わる需要増から空き家率は低い)大都市を抱える地域で低くなっています。

空き家率が高い都道府県 | ||
---|---|---|
1 | 山梨県 | 17.2% |
2 | 愛媛県 | 16.9% |
3 | 高知県 | 16.8% |
4 | 徳島県 | 16.8% |
5 | 香川県 | 16.6% |
6 | 鹿児島県 | 16.5% |
7 | 和歌山県 | 16.5% |
8 | 山口県 | 15.5% |
9 | 岡山県 | 15.4% |
10 | 広島県 | 15.3% |
空き家率が低い都道府県 | ||
---|---|---|
1 | 宮城県 | 9.1% |
2 | 沖縄県 | 9.8% |
3 | 山形県 | 10.1% |
4 | 埼玉県 | 10.6% |
5 | 神奈川県 | 10.6% |
6 | 東京都 | 10.9% |
7 | 福島県 | 11.0% |
8 | 滋賀県 | 11.6% |
9 | 千葉県 | 11.9% |
10 | 愛知県 | 12.0% |
資料:総務省統計局「住宅・土地調査」
なぜ空き家が増えるのか
なぜ空き家が増えているのでしょうか?
最も大きな要因は、核家族化の進展によって実家を住み継ぐことが減り、親世帯の他界によって本来相続される実家が空いたままになってしまっていることです。
他にも、セカンドハウスの購入や、より暮らしやすい住まいへの住み替えなどによって、複数の住宅を所有することになり、一方が空き家になっているというケースも見られます。
また、空き家がそのまま放置される要因としては、以下のような声があがっています。
特に最後の、固定資産税の減免という面からなし崩し的に空き家のまま放置されているケースが多くなっています。
しかし、誰も管理していない空き家が引き起こす問題は大きく、放火による火災、老朽化による倒壊、犯罪の温床になる不法侵入、景観の悪化などを招き、いずれも近隣住民に深刻な被害をもたらす可能性があります。
政府は空き家対策として2014年11月、「空家等対策の推進に関する特別措置法(通称:空家対策特別措置法)」を成立させ、2015年5月から施行しました。空き家に対する管理を徹底するために固定資産税課税を強化したり、強制的に撤去するといった厳しい措置も盛り込まれています。
次回はこの「空家対策特別措置法」について解説します。