消費派のボーナスの使い道
消費派の使い方として多いのは、ボーナスの一部を「生活費の補填」や「住宅・自動車ローン」「借金の返済」などに充てつつ、残ったボーナスを積極的に使うといった人たちです。普段の生活の援助として使いつつ非日常感も楽しめる、丁度いい使い方かと思います。
具体的な傾向として、以下のような使い方は最近では増えている印象です。
物より体験や思い出
ボーナスの使い道として昔から定番と言われていたのが「車」や「高級時計」など、普段は買えないような高価な嗜好品でした。しかし最近では、物ではなく体験や思い出のためにお金を使う人たちが増えています。
例えば旅行です。最近ではリーズナブルに行けることからも、国内だけでなく海外への旅行も人気です。数ヶ月前から予約すれば料金も格安になることから、春先から旅行の計画を始めることも珍しくありません。
普段は行けないような、ちょっと贅沢な食事に行くのも楽しい使い方です。この機会にホテルのレストランや話題の有名店に足を運んで、家族との交流を深めてみるのも良いでしょう。
「頑張った自分へのご褒美」としての使うなら、リラクゼーションがおすすめです。マッサージやスパは店舗によって様々なサービスがあり、それぞれが個性的です。「どのお店に行こうかな」と考えている時間すら、とても楽しいひと時になるでしょう。
自分より他人へのプレゼント
両親や子供、妻や夫、あるいは恋人など、自分以外の人のためにボーナスを使ってみるもの、非常に有意義な使い方だといえます。日頃の感謝の気持ちを込めてプレゼントしてみてはい-かがでしょうか。
人気なのは上述したような「体験や思い出に還元できるもの」です。普段なかなかできない親孝行として、両親へ国内旅行プランをプレゼント。旦那さんから奥様に日頃の感謝の気持ちとしてリラクゼーションサロンの予約。
頑張れるのも周りの支えがあってこそ。普段なかなか恥ずかしくて表現できない「ありがとう」の気持ちを、こうした機会にぜひ伝えてみましょう。
嗜好品よりも実用品
贅沢するために使うのではなく、今後のよりよい生活のための買い物は、仕事への活力にもなります。
特に最近は「時短」を目的とした買い物が人気です。仕事後の家事の負担を軽くして家族とのコミュニケーション時間を確保したり、自分の趣味の時間を確保したいといったニーズが増えています。
ロボット型の掃除機や自動食器洗浄機、週末にまとめて作った料理を保存しておける冷蔵庫や、シワにならずアイロンが不要になる洗濯機など、家事の手間を減らしてくれる家電が人気です。
その他、2018年の特徴
みずほ総研『2018年夏季ボーナス予測』では、家電の消費が増えると予想されています。「家電エコポイント」の施策が2009年~2011年に講じられましたが、その際に購入した家電の買い替え時期に差し掛かるのが今年です。実際、テレビや電気洗濯機、エアコンなどを「故障」を理由に買い替えている人が増加傾向にあるそうです。
なかでも、特に注目されているのがテレビです。2020年には東京オリンピックが控えており、テレビを購入する人が増えるかもしれません。
貯蓄派のボーナスの使い道
ボーナスの使い道で最も多かったのが「預貯金」で59.8%。特に10~30歳代の若年層ではボーナスを預貯金に回している人が多く、男性は65.5%、女性は68.0%と、6割以上の人が貯金しています。
「結婚した後や子どもが生まれた後に将来を見据えて貯金する」という人が多く、なかには「"ボーナスの使い道"という質問はもう古い」「バブルじゃあるまいし、そんなに毎回使い切らない」と、そもそもボーナスを使うこと自体が時代遅れと考えている人もいるようです。
確かに、景気が上向いてきたとはいえバブル期ほどはボーナスが貰えず、好景気も経験してこなかった人が増えています。昔に比べて終身雇用も薄れつつあり、年金の不安もある近頃の若者が「消費よりも貯金」という考え方を持つのも当然かもしれません。
「金融商品の購入」は11.1%で6位と預貯金よりも少ないですが、それでも1割くらいの人が占めています。所得が高い人ほど「金融商品の購入」にボーナスを充てている人の割合が多い傾向にあり、低所得の人ほど「預貯金」に充てている人が多く見られます。
ボーナスを元手に資産を作ろう
高所得の人は資産を増やすための投資に関心を持つようです。
確かに株式やFXなどは、自己資本があまりない初心者がいきなり手を出すのはリスクが高いものです。しかし、せっかくのボーナスを元手に少しでも資産を形成しておくのも良いかと思います。
元本割れがない定期預金も普通預金と比較すると金利が高いので、資産を増やす立派な手段といえます。特にネットバンクはキャンペーンで高金利の定期預金を設定していますので、キャンペーンを狙って定期預金を開設するのも良いかもしれません。
積立NISAも初心者の方におすすめです。40万円までの範囲で株式や投資信託を購入すれば、利益が発生した場合でも税金が掛かりません。20年間非課税なので、仮に20年後に大きな利益が生じても税金は不要です。
比較的少額で始めることが可能で、リスクも低いので、投資を始めたいという方は積立NISAから初めてみると良いかもしれません。積立NISAについてはこちらの記事でご紹介しています。
他にも、確定拠出年金、保険など、さまざまな方法で資産を増やすことができます。どんな方法があるのか、どんな方法が向いているか、年代別にまとめた記事も合わせて参考にしてみてください。
まとめ
夏のボーナスの使い道は十人十色。好きなことに使うもよし、貯蓄や投資するのもよしですが、後悔しないように、計画を立てて使っていきましょう。