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認知症介護の基本は正しい知識と理解!「家族教育」が大切な理由とは

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認知症患者を在宅介護する場合、その負担によって家族が大きなストレスを抱え、うつや虐待などの問題につながることがありますが、その原因のひとつが認知症への理解や知識が不足しているとからだと考えられています。

そこで介護の専門家が提唱するのが「家族教育」の普及です。

増える認知症患者と行き詰まる家族

日本国内では長寿・高齢化が進行しています。平均寿命は長い間ほぼ右肩上がりで伸びていて、2016年には女性87.14歳、男性80.98歳と、いずれも過去最高を記録しました。

高齢化に伴って増加しているのが認知症患者です。2012年時点では462万人で、65歳以上の高齢者のうち7人に1人(有病率15.0%)でしたが、2025年には約700万人前後となり、5人に1人の割合にまで上昇するとの予想を厚生労働省が発表しています。

軽度の場合には在宅で生活する人も多く見られますが、介護する家族は多大なストレスを感じることが少なくありません。大半の家族は患者の言動が理解できず、正しい対応ができないため、問題が深刻化してしまうのです。

絶望した家族が自ら命を絶ったり、腹を立てて認知症患者を虐待したりするなど不幸なケースも報告されており、介護に行き詰まる家族の増加が大きな問題になりつつあります。

最大の問題は認知症への知識の欠如

認知症患者を抱える家族が介護に行き詰まる要因の中で、大きな割合を占めるのが知識の欠如です。

認知症は脳の病気であり、主に「アルツハイマー型」「レビー小体型」「脳血管性」「前頭側頭型」という4つのタイプに分類されます。

主な症状 ケアのポイント
アルツハイマー型
異常なタンパク質が脳にたまり、記憶をつかさどる"海馬"を中心に脳の神経細胞が死滅していく
  • もの忘れ
  • 時間や場所などがわからなくなる
  • 物盗られ妄想など認知機能障害
  • 徘徊
  • 否定はせずに話を合わせ、話題の繰り返しに怒らない
  • カレンダーやメモ帳などを利用して、確認できるようにする
  • 名前や連絡先などを常備させる
レビー小体型
レビー小体と呼ばれる特殊な物質が脳内にたまることで神経細胞が死滅していく
  • 実際には存在しないものが見える(幻視)
  • 幻視や妄想により、家の中を歩き回る
  • 睡眠中に大声を上げて暴れる
  • 手足の震えや歩行障害
  • 本人には見えているため、否定せず、話を合わせて安心させる
  • 動作がゆっくりでも急かさず、できないことだと理解する
脳血管性認知症
脳梗塞や脳出血により、脳細胞が壊死する
  • もの忘れ
  • 夜になると、注意力や思考力が低下する
  • 幻覚や妄想などから徘徊につながることがある
  • 調子がよいときと悪いときの差が大きい
  • 一日のなかで波があることを理解し、感情の変化のポイントに注意する
  • 身体能力が徐々に低下するので、本人の確認が可能なうちに本人の意思や今後の対応を話し合っておく
前頭側頭葉変性症
大脳新皮質の前頭葉と側頭葉が萎縮する
  • 万引きなど反社会的な行動
  • 同じことを繰り返す
  • 周囲の人に対する関心が低下する
  • 病気であることを理解する
  • 同じ行動を繰り返したり、家の中を歩き回るなど行うが、無理矢理にやめさせようとしない
  • 相手の行動を真似るので、笑顔で接することを心がけ、ジェスチャーなどを交えながら優しく接する

主な症状や脳の中で起きる病変には表のような違いがあり、適切な対応もそれぞれ異なります。そのことを知らない家族は間違った考え方や対応により、問題を深刻化させてしまいがちです。

家庭で介護されていたときにはトラブルが多かった認知症患者が、施設に入ると落ち着いたというケースもしばしば報告されています。それは知識を持つ専門家が適切な対応をするため、患者が安心して生活できるようになるからです。

北欧での家族教育への取り組み

福祉先進国と呼ばれる北欧では家族教育に注力することで問題の軽減に成功しています。

デンマークでは2013年に「認知症の診断と治療のための国家臨床ガイドライン」が作成されました。その中では、介護家族教育の必要性も掲げられており、家族を教育することによって、認知症患者の身体機能の維持に影響があると指摘しています。

スウェーデンでは各自治体が対策を実施しており、親族との会合や教育を継続的に行う自治体もあります。

こうした国や自治体の教育により家族が正しい知識を得ることで、認知症患者の状態が改善し、家族のストレスが緩和されることが明らかになりつつあります。

日本国内の現状

日本国内では国の財政負担を軽減するため、介護政策は在宅重視へと舵が切られつつあります。そのため今後は、認知症患者を介護する家族の負担はますます重くなると予想されています。

そこで介護を担う事業者では「家族への教育が大切」との認識が広がってきています。

たとえば、国立長寿医療研究センターでは家族教育のための施策として「家族教室」プログラムの普及に取り組んでおり、ネット上でPDFテキストを配布する活動も行っています。

子供たちへの教育も重要と考えられ、2015年に策定された「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~」では、小中学校などの教育現場で認知症高齢者への理解を深める教育を行うことが盛り込まれました。

介護の現場でも認知症についての教育を施す施設も現れています。ある居住型の介護施設では、訪問に来る家族に対して認知症についてのレクチャーをしています。万引きなどの反社会的な行動などは知識がないと理解されにくく、家族と施設の考えがまとまらないケースがあるため、家族教育により予め理解を促しています。

認知症患者への介護で家族が知っておくべき対応方法

物盗られ妄想が起きたとき

物盗られ妄想とは、認知症で起きやすい被害妄想の一つ。財布や現金、宝石類などの財産が盗られたと訴える症状です。

物盗られ妄想が起きると、家族は「盗っていない」と否定してしまいがちですが、これは必ずしも有効とは言えません。

認知症患者は、否定する人を「自分を悪く思う人」と見なす傾向があります。そのため「盗っていない」と主張すると、患者の中に相手への悪感情が残り、介護者である家族との関係が悪化していくのです。

物盗られ妄想に対しては本人の訴えを否定せず、「なくなったのは困りますね。一緒に探しましょう」と相手の意見に耳を傾けることが大切です。

無反応など日常の言動に異変があるとき

認知症患者の言動に対する理解も大切です。

アルツハイマー型認知症、ではやる気や気力を失うケースがよく見られます。これに対して家族が改善を期待して、クイズや計算ドリル等の頭を使うトレーニングを行うも、集中して取り組んでもらえず、いら立ったり本人を責めたりするケースがあります。

大切なのは「これが怠けているのではなく病気のせいである」ということを家族が理解することです。決して叱ったりせず、本人の意思を汲み取るように意識して、穏やかな声で対応することが有効です。

まとめ

認知症は脳の病気ですから、正しい知識と理解がなければ上手に付き合っていくことは困難です。

今後、国内でも認知症についての家族教育が進めば、介護を巡る問題が軽減されることが期待されます。

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