投資とは?初心者でもわかる!投資の基本とタイプを解説

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超低金利時代といわれる昨今。「お金を銀行に預けておくだけではダメだ」という理由で投資を始めてみたいと思うものの、実は「投資」についてよくわからないという方も少なくありません

7月のLeo-PRESSのテーマは「初めての投資のススメ」。投資について学べる特集を全4回にてお届けします。第1回目の今回は、投資の基本を解説するとともにいくつかのタイプに分けて、それぞれの内容や特徴をご紹介します。

投資とは何か?

まず、「投資」とはそもそもどのようなものなのでしょう。「投資」は文字どおり「資本」を「投下」することです。

そのため、お金を出して資産などを買うことが基本になります。その後、その資産が定期的に収益を生み出したり、価値が高くなって高い値段で売れたりすると利益(儲け)が出ます。これが「投資」です。

投資には様々な種類がありますが、株式、不動産、金(ゴールド)、FX(為替)などが一般的です。そこで、この4つの投資を中心に概要を見ていきたいと思います。

利益・利息 特徴
株式 ・購入した金額と売却した金額の差額
・定期的、あるいは臨時に支給される配当
数万円程度の資金から始められるので、投資を始めるハードルは非常に低い。一日の変動率が激しいため、比較的リスクが高い。
不動産投資 ・月々の家賃や賃料収入
・不動産を売却した時の売却益
初期費用が多く掛かる(ローンなどの利用で負担を減らすことも可)。外的要因に左右されにくいのでリスクが低い。
金(ゴールド) ・購入した金額と売却した金額の差額 投資以外での需要も多いため無価値になることがない。利益や配当などの利息がなく、紛失や盗難の恐れがある。
FX(為替) ・安い通貨を買い、為替の変動により高くなったときに売却した金額の差額 株式同様、少額のの資金から始められる。元金の最大25倍まで投資ができるため、リスクも大きくなる傾向。

1. 株式について

一株買えばあなたも立派な株主! 投資の王道「株式投資」

投資の中でもよく知られるのが株式投資です。株式は、株式会社に対する持分を小さな単位に分割した有価証券のこと。株主総会での議決権や配当を受ける権利が付いているのが一般的です。

また、株式を持っている人のことを株主と呼びます。株式投資では、証券取引所に上場されている株式を購入することが一般的です。上場株式は証券会社に口座を開設して、担当者に買い付けの注文を出すか、インターネットを通じて自身で購入します。

買った株式の値段(株価)が上がったときに売却すれば、購入した金額と売却した金額の差額が利益となります。逆に株価が下がってしまうと、購入した金額からの差額が損失です。また、定期的あるいは臨時に配当が支給されることもあり、それも株式投資における利益といえます。

上場会社の中には株主優待券を配布しているところもあります。外食チェーンを展開している企業の株式を買えば、その店舗で使える食事券をもらえるなどが代表的な例です。このような株主優待券を楽しみに株式投資をする人もいます。

株式投資では、たとえば「○○株式会社」など特定の銘柄の株式を買うことが基本です。しかし、投資のプロが個別銘柄などで運用する「投資信託」を買うこともできます。

投資信託は自分で銘柄を選ぶ必要もなく、少額からコツコツと買うこともできるので便利です。また、投資信託自体が証券取引所に上場されていて、売り買いの対象となっている場合もあります。

これらは「ETF(イーティーエフ、上場投資信託)」と呼ばれており、日経平均株価(日経225)などの株価指数に連動しているものが一般的です。こうした「投資信託」や「ETF」も証券会社の口座を通じて購入することができます。

2. 不動産投資について

サラリーマン大家も意外と多い!?定番の 「不動産投資」

不動産投資も投資の定番のひとつです。一口に不動産投資といっても、対象となる物件はアパート、マンション、戸建住宅、テナントビル、倉庫、駐車場など様々。不動産投資から得られる利益には、月々の家賃や賃料収入のほか、不動産を売却することによって得られる売却益があります。

一般に不動産投資には多額の資金が必要です。そのため、金融機関からのローンに頼ることもあります。

たとえば、マンション投資では、区分所有として1戸だけを購入する方法のほか、1棟まるまる購入することも考えられます。条件によっては、ほぼ自己資金なしのフルローンで1棟物のマンションを購入することも可能です。

最近では、戸建住宅などを複数の入居者に賃貸する「シェアハウス」などが人気です。また、月単位の賃貸だけでなく、旅行者などから宿泊日数に応じた宿泊料を取る「民泊」としての運用も可能性のひとつです。

このような民泊の経営には、旅館業法(簡易宿所など)や特区民泊の条例に従う必要があります。しかし、2017年6月に民泊新法(住宅宿泊事業法)が成立。2018年1月からは新たな選択肢が加わることになります。

不動産投資に興味を持ちながらもつい二の足を踏んでしまう人には、不動産をプロが運用して賃料や売却益を分配する「REIT(リート、不動産投資信託)」という商品があります。このREITも証券会社を通じて少額から購入することができます。

3. 金(ゴールド)について

有事にも強い安全資産「金(ゴールド)投資」

金(ゴールド)への投資も、安く買って高く売ることで利益が出ることには変わりがありません。

しかし、ゴールドは希少価値が高いものとして取引の対象にされてきたという歴史があります。そのため、国家財政が破綻してハイパーインフレーションが起こったり、世界同時恐慌で株価が暴落したり、あるいは戦争などの有事で法定通貨や資本市場というシステム自体が崩壊した際に、通貨の代わりに機能することが考えられます。

ゴールド投資にはインゴット(金の延べ棒、ゴールドバー、金塊、地金)や金貨(コイン)での購入のほか、「金先物(商品先物)」、「金ETF」、「純金積立」などの方法があります。

「金先物」は将来時点の金相場を売買するデリバティブの一種です。商品先物取引業者に口座を設けて購入することができます。

「金ETF」は株式などのETFと同様、上場投資信託であるため、証券会社を通じて購入可能です。

「純金積立」は月々3,000円など、少額からの定額積立で金現物に投資する方法です。純金積立は金価格が高いときには少量、金価格が低いときには多量の金を購入することで平均買い付け価格を抑えられるというメリットがあります。このような買い方はドルコスト平均法と呼ばれています。

4. FX(為替)について

日本円だけで運用するのはむしろ危険?グローバル視点の「FX(為替)投資」

為替投資は広義には単に外国通貨を保有することも含まれます。変動相場制を取っている場合、安い通貨を買って、高くなったときに売った場合に出た差額が為替投資の利益です。

たとえば、1ドル100円のときにドルを買って(円をドルに両替して)、1ドル120円のときにドルを売れば(ドルを円に両替すれば)、差額の20円部分が利益になります。

為替投資には単純に外国通貨を買う(両替する)方法のほか、「外貨預金」、「FX取引」などの方法があります。

「外貨預金」はドルやユーロなど外国通貨での預金を保有するものです。「FX取引」は将来時点の為替相場を売買する先物取引の一種で、外国為替証拠金取引とも呼ばれます。一定の証拠金を預けることでその数倍の金額を売買することができるというものです。

FX取引では、相場変動による利益のほか、国家間の金利差に相当するスワップポイントも受け取ることができます。

たとえば、日本の金利が0.5%、米国の金利が2%と仮定すると、日本円で米ドルを購入した場合、差額の1.5%に相当するスワップポイントを保有期間に応じて受け取ることができます。

まだまだある!変わり種の投資方法

もちろん今回ご紹介した4つの投資方法だけではなく、投資の対象は多種多様です。

たとえば、ベンチャー企業などの未公開株式、ビットコインなどの仮想通貨、掛け捨てではなく貯蓄性のある保険商品、アンティークコインやメープル金貨などの硬貨、書画骨董などアート作品への投資もあります。

どの投資方法にもいえることですが、これらにはリスクがつきものです。定番の投資方法が確立されていない変わり種の投資対象であれば、リスクもより高いといえます。

まとめ

以上のように投資には様々な種類があります。そのため投資を始めるには自分に合った投資方法を選ばなければなりません。次回以降の記事では、投資のリスクや、それぞれのライフスタイルに適した投資方法の選び方を紹介します。