新駅名「高輪ゲートウェイ」に決定!新駅設置が地価に与える影響とは

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今後予想される新しい駅や工事中の駅

高輪ゲートウェイ駅以外にも、今後新設される予定の駅やすでに工事に入っている駅が全国各地に存在します。ここではその内以下の3つについて触れたいと思います。

  • 鹿児島市(磯地区)
  • 茨城県(ひたちなか海浜鉄道湊線)
  • 北海道(日ハムボールパーク新駅)
  • 鹿児島市(磯地区)

    鹿児島市磯地区では、2015年に世界遺産登録された仙厳園の最寄駅として、新駅の設置が検討されています。

    新駅の近くには鹿児島駅がありますが、現在では九州新幹線の通る鹿児島中央駅がメインの駅で、鹿児島駅の利用者は少ない状況。

    新駅設置により、新駅周辺だけでなく、鹿児島駅とその周辺の繁華街「天文館地域」の活性化も期待され、その経済効果は57億円を見込んでいます。

    茨城県ひたちなか市(ひたちなか海浜鉄道湊線)

    茨城県ひたちなか市では、市内の5つの小中学校を廃校し、統合した小中一貫校を新設することが決まっており、それに伴い新駅が設置される予定です。

    2021年4月に小中一貫校が開校するため、同時期までの開業を目指して開発が進められます。

    同駅では、交通広場や駐車場の整備、シャトルバスの設置などを充実させることで、ひたちなか地区とひたちなか海浜鉄道湊線の沿線地域の市民の利便性向上と、さらなる観光客増加を目指しています。

    北海道(日ハムボールパーク新駅)

    日ハムボールパーク新駅は北海道北広島市に新設される予定の新駅で、プロ野球球団の北海道日本ハムファイターズが新本拠地とした「きたひろしま総合運動公園」に隣接します。

    2023年の開業予定で、「アジアナンバーワンのボールパーク」を実現すると共に、ボールパークを核としたまちづくりを掲げ、「まちのシンボルがあることによる定住意識」と「非日常と日常が交錯するエリアの魅力による人口増」を目指します。

    都市部と地方における新駅設置の違い

    都心部と地方では新駅設置で求められる効果に違いがあります。都市部では通勤や通学での利用や消費拡大などを見込めますが、地方では労働の創出や地域の活性化を目的とすることが多いのが特徴です。

    特に地方での新駅設置については、費用は誰が負担するのか、費用を上回る収益を期待できるのかについて慎重に進められます。

    また、国が進めるコンパクトシティ構想では、中心地に居住エリアや商業地、行政サービスを集めることを目的としており、その方向性と合致しているかなどについても検討の対象となるでしょう。

    過去新駅が誕生した時はどうだった?

    新駅設置による地価上昇や経済効果の予測についてお伝えしてきましたが、実際にその通りにいくのでしょうか?過去に新駅が誕生した際の実例をご紹介します。

    JR西日本

    2007年~2008年にかけて、JR西日本では4つの新駅を開設しています。その上昇率は、開業の翌年1年間と2014年の年間乗客数を比較して、概ね40%~100%程乗客数が増加しているそうです。

    • さくら夙川(2007年3月開業)+54%
    • 須磨海浜公園(2008年3月開業)+40%
    • 島本(2008年3月開業)+55%
    • 桂川(2008年10月開業)+102%

    JR横須賀線武蔵小杉新駅

    2010年3月に横須賀線の新駅が開業した川崎市武蔵小杉では、開業前の2005年から2014年までの9年間で+66%上昇しています。

    特に武蔵小杉は30年前には「何もないエリア」だったところが、段階的に開発が進められ、現在では住みたい街ランキングの常連にランクインするまでに成長しました。

    新駅設置や周辺の再開発が「街」の誕生につながる、よい事例だといえます。

    まとめ

    新駅「高輪ゲートウェイ駅」はすでに周辺の地価に影響を与えており、商業施設が開業される2024年に向けてさらに賑わっていくことが予想されます。

    一方、地方に目を向けるとまだ計画段階の駅も含め多くの新駅が予定されています。都心と地方とでは新駅設置の意味合いも違ってきますが、期待されているエリアという意味では都心も地方も変わりません。

    近辺で不動産購入を考えている方はよく注視しておくとよいかもしれません。