知らないうちにたまる睡眠負債の恐怖とは

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睡眠負債に陥らないために控えるべき事

睡眠負債に陥らないためには寝付きを良くして、質が高い睡眠をとることが大切です。そのためにまず、就寝前に控えるべきことをご紹介します。

睡眠前の飲食は2時間前まで

睡眠前に飲食をすると脳が覚醒して眠れなくなり、寝ている間にも内臓が活動している状態になるので、睡眠の質が落ちるそうです。

特に脂っこいもの、ご飯や麺類といった炭水化物はNG。生活習慣病の原因と言われています。脳を覚醒させるカフェインが含まれているコーヒーやお茶、同じく脳を覚醒させるお酒も控えたほうが良いでしょう。

2時間ほどで食物が消化されるので、食事はなるべく寝る2時間前までに済ませることをおすすめします。どうしても小腹がすいた場合は、空腹感を紛らわせて血糖値も維持できる「ホットミルク」や、寝付きを良くする効果があるされるプレバイオティクスが含まれている「ネギ類」、精神を安定させるとされるセロトニンが含まれている「キウイ」が良いとされています。

睡眠前の喫煙を控える

タバコに含まれるニコチンも脳を覚醒させる作用があるため、寝る前に喫煙すると寝付きが悪くなりがちになります。

睡眠前のスマホやパソコンを控える

スマホやパソコンの画面からはブルーライトという強力な光が発せられています。太陽光と似た波長のため、脳が昼間と勘違いして覚醒し、寝付きが悪くなるそうです。

特に近年ではスマホが普及したことで、ブルーライトの影響で睡眠負債に陥るケースも増えてきているようです。目安として、睡眠の2時間前にはスマホやパソコンでの作業は控えたほうが良いでしょう。どうしても仕事や連絡などで必要な場合は、ブルーライトをカットするメガネやフィルター、アプリがおすすめです。

また、寝る前の暇つぶしには読書がおすすめです。アメリカの認知神経学者デヴィット・ルイス博士によると、ブルーライトで脳が覚醒することがなく、本の内容に意識を傾けることで体がリラックスし、筋肉の緊張がゆるんで心拍数も安定して、寝付きが良くなるそうです。

休日の寝だめは逆効果

平日の睡眠不足を取り返そうと、休日に遅くまで寝ていたり、多量の昼寝をするのは逆効果。体内時計が狂うことで夜寝られなくなり、さらなり睡眠不足に陥るという負の連鎖になる可能性が大きいそうです。

人間は昼間に活動して夜は寝る生き物ですので、生活スタイルを朝型にするのが大切。休日に寝だめをするよりも、毎日1時間早く寝て睡眠時間を確保する方がはるかに効果的だと言えます。

睡眠負債を完済するためにするべき事

睡眠負債の完済には質の高い睡眠が大切。今後の新しい睡眠負債をため込まないためにも、質の良い睡眠を心がけましょう。

外的環境(騒音対策・光・室温など)を整える

音や光、室温といった外的環境は、睡眠の質を大きく左右すると言われていますので、正しく整えましょう。

騒音は寝付きを悪くしたり、夜中に目が覚める要因となりますので、遮音カーテンなどを使って軽減するのがおすすめです。スマホや携帯の着信音やバイブレーションも睡眠の妨げになりますので、通知をオフにしたり、「おやすみモード」などを活用するようにしましょう。

光も睡眠の妨げとなります。寝る前は室内の照明を暗くし、外の街灯や通路灯などが差し込む場合は遮光カーテンを選びましょう。

室温対策としては、季節に合わせた服装や寝具に気を配りつつ、エアコンを上手に利用して、快適な状態を維持するようにしましょう。

入浴でリラックス

入浴は、「血行が良くなって筋肉のコリが解消できる」「体がリラックスして副交感神経が優位になる」といった効果があるそうです。なるべく温めのお湯にゆっくり浸かることで、リラックス効果が高まり、質が高い睡眠につながります

運動する

運動をすることで体が適度に疲れて、ぐっすり眠れるようになるそうです。1日30分程度の軽いウォーキングやジョギングも十分で、特に朝のウォーキングなどは日光を浴びて体内時計をリセットする効果も期待できます。

運動には他にもダイエット効果や免疫力向上、ストレス解消など、さまざまな効果が期待できますので、ぜひ習慣づけてみてください。

まとめ

今のまま睡眠負債を返しきれていないと、仕事や勉強などに悪影響を及ぼすのはもちろん、重大な疾患にかかるリスクも高まります。

睡眠負債を完済すれば、病気のリスクを低減できる上に、心も体もスッキリとすることでしょう。まずは日頃の生活スタイルを見直して、睡眠負債を完済しましょう。