品川駅は品川区にあらず!駅名と地名が一致しない日本の珍名所一覧

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難波駅(大阪府大阪市中央区、浪速区)

大阪には4つの「難波(なんば)駅」が存在します。それぞれ所在地も異なりますが、唯一JRの「難波駅」だけは難波になく、住所は「大阪市浪速区湊町一丁目4-1」となっています。

他の3駅は難波にあります。近鉄「大阪難波駅」は大阪市中央区難波四丁目に、大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)御堂筋線、四つ橋線、千日前線が乗り入れる「なんば駅」は「大阪市中央区難波一丁目(千日前線)・難波三丁目(御堂筋線)」と「大阪市浪速区元町一丁目(四つ橋線)」に、南海鉄道「なんば駅」は「大阪市中央区難波五丁目1-60」にあります。

大阪阿部野橋駅(大阪府阿倍野区)

近畿鉄道南大阪線にある「阿部野駅」の区名は「阿倍野」です。周辺地域では昔から「部」と「倍」が混在して使われてきた経緯があったそうです。

阿倍野区は1943年に住吉区が分割する形で誕生しました。区内の土地台帳や戸籍は「倍」が使われていたため、区名も「倍」が採用されています。

一方、当時、駅が存在した天王寺村の大字名は「阿部野」だったので、駅名に「部」が採用されたそうです。

名古屋駅(愛知県名古屋市中村区、西区)

名古屋駅は東海道新幹線も乗り入れるターミナル駅です。

名古屋駅は中村区と西区にまたがっており、住所は「名古屋市中村区名駅」と「名古屋市西区名駅」です。地元の人たちは名古屋駅を「名駅(メイエキ)」と呼びますが、通称がそのまま地名に採用されました。

通常は地名が駅名に使われますが、名駅の場合はその逆、しかも正式名称ではなく通称が採用された珍しいケースです。

ちなみに、西区名駅は飛び石になっており、名古屋駅から少し離れた、駅の建物が存在しないエリアも「名駅」と呼ばれます。

千種駅(愛知県名古屋市千種区・東区)

JR中央本線と名古屋市営地下鉄が乗り入れる千種駅も、千種区と東区にまたがっています。JRのホームは千種区、地下鉄のホームは東区にあります。

福岡駅(富山県高岡市)

実は福岡県に「福岡駅」という駅は存在しません。福岡県にあるJRのターミナル駅は「博多駅」ですし、西日本鉄道天神大牟田線にあるのは「西鉄福岡駅」となります。

したがって富山県高岡市にある「あいの風とやま鉄道線」の「福岡駅」が、全国で存在する唯一の福岡駅なのです。

外国人観光客が「福岡県に行こうとしたら、富山県に行ってしまった」という失敗談が少なからずあるのだそうです。

駅名≠地名で起きるトラブル

上記で挙げた実例はほんの一部で、「駅名と地名が一致しない」という場所は全国各地にまだまだ存在します。

普段の生活にはあまり大きな影響はありませんが、引っ越しの際などには注意しなければなりません。

たとえば、目黒駅周辺に住みたいなら品川区で物件を検索する必要があります。駅チカで物件を探すなら、必ず駅の住所を調べておきましょう。「●●駅から10分」という条件で土地を探しても、行政区分によって地価も違えば、条例や制度も異なります。

また、区市町村役場や警察、消防の管轄も異なりますので注意が必要です。

品川駅周辺に住んでいる方は品川区役所ではなく、港区役所で手続きをしなければいけないケースもあります。品川駅で事件や事故などのトラブルが発生したら品川警察署ではなく高輪警察署の警察官が対応します。

「駅名と住所は同一である」と思い込んでいると、思わぬトラブルの原因になりますので、住所はしっかりと確認しましょう。

まとめ

駅名と地名が一致しないケースも多いので、引っ越しや役所へ手続きには十分注意しましょう。

一度、お近くの駅やいつも利用している駅の住所も調べてみてください。今回の記事でご紹介したような、面白い発見があるかもしれませんよ。