あきらめていた狭小地や変形地を活用させられる重層長屋

  • Facebookでシェア
  • Twitterでシェア

株式会社野村総合研究所が発表した「日本の不動産投資市場 2016」によれば、東京圏での世帯数は今後10年間増加し続ける見込みであり、都心には人口が流入し続けると予想されています。

賃貸マンションへの居住する世帯も増加傾向にあり、今後も都心部の人気は集中してくるのではないでしょうか。

引用元:日本の不動産投資市場2016 | 調査レポート -金融・経済-|NRI 野村総合研究所

アパート経営を始めるなら、是非とも都会に建てて安定した価値にしたいところです。

しかしそこには大きな課題がひとつ。都会に残されている土地が数少なく、残っていても、いわゆる「狭小地」や「変形地」といった活用しづらい土地が多いという点です。

そのような使いづらい土地でも、アパートを建てられる可能性のある「重層長屋」という活用方法を今回はご紹介しましょう。

「狭小地」「変形地」であれば比較的安く手に入る

上述した通り、都心にアパートを建てたいと思っても、残っている土地が限られているのが問題です。その土地が「狭小地」や「変形地」であった場合、不動産を建てることすらできない可能性もあります。

しかし逆にいえば、「狭小地」や「変形地」であれば、都心で土地を持てる可能性があるということです。

「狭小地」は、一般的に20坪以下の土地を呼びます。単に狭いだけでなく、旗竿地や三角形といった「変形地」である可能性も高く、建物が建てにくいのが特徴です。

その点がメリットでもあり、周辺の相場よりも安く取引される事が多い土地でもあります。これを上手く活用できれば、都心の土地を安く購入でき、収益性の高いアパートを建てられるかもしれません。

では、建物が建てにくいのが特徴である「狭小地」や「変形地」において、どのような方法ならアパートを建てられるでしょうか。

今持っている土地を活かせるチャンス

新しく土地を買わなくても、今ある土地を活かした資産運用ができるかもしれません。

たとえばAさんの場合、80歳になる母がいました。父はすでに他界しており、古くて小さな戸建ての実家に母が一人で暮らしていることを、Aさんは常々心配していました。

そこでAさんは母に引っ越しを提案。自分たちの家にも近く、駅やスーパーが近くにあるマンションを借りて、母をそこに引っ越させることにしたのです。

困ってしまったのが残った実家と土地の使い方。古いうえに小さい戸建てですので、利用方法が見つからず、今でもその実家はそのまま放置された状態になっているそうなのです。

こういった「譲り受けたけれど使い道に困った土地」でも、アパートへ建て替えることで資産運用できる可能性は残っています。

そのひとつの方法としてオススメなのが「重層長屋」という形です。

重層長屋とは

「長屋」とは集合住宅の一形態で、複数の世帯が一つの建物に集まって住むもの

共同住宅と大きく違うのは、玄関やエントランスホール、廊下、階段など、住民が共同で使う「共用部」がない点です。各住戸が道路に対してそれぞれ個別の玄関を持っています。

この「長屋」を上下に重ねた状態にしたのが「重層長屋」という形態。

「タウンハウス」や「テラスハウス」なども長屋の一種ですが、これらは横につなげているので「重層」ではありません。

狭小地や変形地でも活用できるかもしれない理由

重層長屋は特殊建築物にも該当しないため、建築に関する厳しい規制を受けません。たとえば東京都では原則として旗竿地に特殊建築物を建てることができませんが、重層長屋なら対象外です。

また、各戸が独立した玄関をもっているため、法的には共同住宅ではありません。そのため、共同住宅に課せられている厳しい耐火性能が必要なく、廊下の幅や階段の設置も求められません。

そのうえ、上述した通り共用の玄関・廊下がないため、同じ土地面積でも各住戸の面積を広く取ることができます。

狭い土地でも広く使える。これが重層長屋が好まれる大きな理由です。

重層長屋なら、都心のアパート経営も夢じゃない

都会に残された「狭小地」「変形地」であれば比較的安く手に入ります。都心でのアパート経営を夢にしていた人は、重層長屋という形態であれば、土地を安く手に入れた上で安定した運用ができるかもしれません。

また「親から譲り受けた土地が変な形で不便している。駐車場やレンタルスペースといった活用法しか思いつかない」と諦めてしまった方でも、重層長屋なら土地を活かすチャンスがあります。

興味があればまずは一度専門家に相談してみるのが良いでしょう。

  • お役立ち情報満載!はじめてのアパート賃貸経営