2017年は風水を住まいに取り入れよう!やさしい風水の読み解き方と酉年への活用方法

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そもそも風水って何?

新しい年の始まりが近づくと、来年の干支とともに「風水で開運」「風水から見たあなたのラッキーカラー」など風水のことがよく語られます。

住まいのどこに、どんなものを置くとよい、といった指南書も書店の店頭を賑わせます。そう聞くと、少しやってみたくもなりますが、そもそも風水とは何か?まず振り返ってみましょう。

風水という言葉が最初に現れるのは、紀元4世紀頃の中国晋の時代に郭璞(かくはく)という人が書き著した書だといわれています。

「気は風に乗れば散らばり、水に界(へだ)てられれば止まる。古人はこれをあつめて散ぜしめず、これを行いて止めるあり。ゆえにこれを風水という」と書かれています。「大地の気は風に吹かれると散ってしまう。しかし水によって蓄えることができる」という趣旨です。

気というものの存在を重要視し、その流れを上手につくって、衣・食・住などのすべてを整え運を開いていこうとするもの----それが風水です。

風水の基本は陰陽五行説

ポイントは「気」はぶつかりあうということ。

そのぶつかり合いから生まれる幸運をもたらすエネルギーは「生気」。凶運をもたらすエネルギーは「殺気」と呼ばれます。生気を上手に流し、殺気にあたらないようにすることが風水の基本になります。

そしてもう一つ大事な基本概念が「陰陽」と「五行」。ちょっとムズカシくなってきましたね。

「陰陽」とは、この世界のすべてを陰と陽の二元論で説明する考え方。陰は女性原理、陽は男性原理を表し、静と動、暗と明、冷と熱など、二つの対立する性質を万物のなかに見ます。

他方「五行」とは「世の中のすべての事象は、木・火・土・金・水という5つの要素で説明できる」という考え方です。季節や色、体、感情、気候、素材など身のまわりにあるすべてが下の表のように五行のもとに分類されれます。

代表的な五行

季節 土用
感情
素材 皮・プラスチック 金属 ガラス
十干 甲・乙 丙・丁 戊・己 庚・辛 壬・癸
十二支 寅・卯 巳・午 辰・未・戌・丑 申・酉 亥・子
月(旧暦) 1-3月 4-6月 - 7-9月 10-12月
九星 三碧・四緑 九紫 二黒・五黄・八白 六白・七赤 一白
八卦 雷・風 山・地 天・沢
五味 鹹(塩辛い)
五畜

方位も五行で示されます。色と合わせて図にすると下のようになります。

これらの「五行」は、二つの法則に基づいて相互作用を繰り返しています。

ひとつは、相乗効果で良い相性を生む「相生(そうじょう)」、もうひとつはお互いの力を弱め合う「相剋(そうこく)」です。

たとえば、「木をこすりあわせると火が生まれる 」「火は燃えて土に還る」「土から金属が生まれる」と五行が生産的に作用していくのが相生。相乗効果で五行は強くなります。

逆に「相剋」は破壊のサイクル。「木は土から養分を得る 」「土は水の流れをせき止める」「水は火を消す」 などとなります。相剋の関係では、五行は弱くなります。

風水を住まいに応用するときも、この二つの法則が基本

まず、その土地の地形や周囲の環境、方位などから気がどう流れているかをつかみ、それが住まいにどう影響してくるかを分析し、気の入り口である玄関と、そこから入った気の通り方を間取りから解明します。

さらに、キッチンなどの火を扱うところと水まわりの水を扱うところが、どういう位置関係にあるのかなどを詳しく見ていきます。

こうして、気のスムーズな流れと、五行の相生に配慮して、よりよい間取りやインテリアをつくりあげていくのが風水を住まいに取り入れる基本となります。

干支や住む人に関係する風水も

以上の風水は、いったん占ったら変わりません。しかし、その年の干支やそこに住む人の運勢から、毎年変わる風水もあります。

具体的には九星気学などから導かれるその年の特徴や、住む人の生年月日から占われる吉方位と凶方位を、間取りやインテリアに当てはめていていくというものです。

九星気学とは

九星気学というのは、神社などの占いで最も一般的に使われているものです。人の誕生年をもとに九星(「一白水星(いっぱくすいせい)」「二黒土星(じこくどせい)」「三碧木星(さんぺきもくせい)」「四緑木星(しりょくもくせい)」「五黄土星(ごおうどせい)」「六白水星(ろっぱくすいせい)」「七赤金星(しちせききんせい)」「八白土星(はっぱくどせい)」「九紫火星(きゅうしかせい)」)に分類し、それぞれの運勢や相性、吉・凶の方位などを占います。

たとえば、今年の自分は西が凶方位と出たら、西の五行は「金」ですから、陰陽の対局の原理、あるいは五行の相剋の原理を使って、「金」を弱めることを考えていく、といったことになります。

なかなかおもしろそうですよね?風水の基本の考え方を知ると、家づくりやインテリアの楽しみが増えていきます。2017年酉年は風水を取り入れてみてはいかがでしょうか。