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2020年東京オリンピック開催により考えられる、アパート経営への影響

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みずほ総合研究所の試算では、2020年に開催される東京五輪による経済効果は30兆円規模になるそうです(※)。特に東京は五輪に向けてインフラが整備され、更に街としての魅力を増していくでしょう。そこで今回は、東京五輪はアパート経営にどんな影響を及ぼすか、考えていきます。

※参考:2020東京オリンピック開催の経済効果は30兆円規模に | みずほレポート

五輪後のレガシー

2004年のアテネ五輪、2008年の北京五輪では、協議施設など五輪関連施設のほとんどが開会後に廃墟同然となってしまいました。その反省から2012年のロンドン五輪では、施策が打たれています。

ロンドン五輪では、次世代にレガシーを残すために、荒廃していた東部の再開発を五輪招致の目玉にしたのです。東部の4地区に位置するメイン会場跡地は、五輪終了後に「クイーン・エリザベス・オリンピック・パーク」として公開され、今でも多くの観光客が訪れています。

「イースト・ビレッジ」と名付けられた選手村の跡地には2,800戸のアパートが建設され、20年をかけて、さらに7,000戸が建設される予定です。五輪による経済効果は4年間で110億ポンドと当初の目標値を超え、開催後2年では142億ポンドにまで達しています。

クイーン・エリザベス・オリンピック・パーク/作者 EG Focus (120416 LOCOG Aerials_043Uploaded by BaldBoris) [CC BY 2.0], ウィキメディア・コモンズ経由で

 

1998年の長野冬季五輪の選手村跡地は、「今井ニュータウン」と名付けられた住宅地になっています。総戸数は1,032戸のうち市営住宅は318戸あり、非常に人気が高く、2013年の時点で入居率は98%だそうです。

「今井ニュータウン」の公共空間はバリアフリーになっており、歩行者優先の道路設計や電線の地中化がなされています。一般住宅の他に高齢者専用住宅もありますが、住宅設備は選手村当時と変わりないとのことです。

アジアのヘッドクォーター特区構想

東京五輪と平行して、東京をグローバル化する構想があります。それは東京都によるアジアのヘッドクォーター特区構想で、都が特区を設けて外国企業の誘致を推進するためのプロジェクトです。

特区エリアは、新橋・汐留、六本木などの都心部と、お台場・有明・豊洲などの臨海地区。その他に、品川駅と田町駅の間、渋谷駅、新宿駅の周辺地区、羽田空港跡地の天空橋駅周辺地区です。

特区では、法人税実効税率の引き下げや中小企業とのマッチングなど、さまざまなビジネス支援があります。さらに東京都独自の取り組みとして、地方税を最大限免除するという施策もあるようです。

生活環境の整備という側面では、英語での診療や学校教育などがあります。東京都が英語対応可能な施設を認定するほか、外国企業が社内保育所を運営する際の補助制度の構想も。ビジネスマンだけではなく、その家族の生活も視野に入れている、というわけです。

不動産の価格上昇と賃貸需要の拡大

現在、首都圏及び中部、近畿圏の都市部では不動産価格が上昇トレンドにあり、それを受けて投資用物件の利回りは下落傾向にあります。

また、東京五輪や特区構想による経済効果をビジネスチャンスとして、国内だけではなく海外からも多くの人が東京に集まることが予想されます。

期間を限定した滞在もあるかもしれませんが、東京が更にグローバル化して魅力を増せば、恒久的な賃貸需要が見込めます。ただし、賃貸物件を所有していれば何もしなくても経済効果の恩恵を享受できる、というわけではありません。

東京五輪や特区構想の経済効果を期待した新規参入も含め、賃貸マーケットの競争が激化することが予想されます。グロ―バル化によって外国人の需要が増え、今後は入居者の属性が多様化するでしょう。

こうした背景によってマーケット需要が変化し、これまで以上に入居者の流動性が高まる可能性があります。エリアごとの賃貸マーケットの変化に応じて、入居者ニーズを考慮した対策を講じる必要も出てくるでしょう。

違法民泊に注意

東京五輪に向けて宿泊施設の不足が取り沙汰されており、その受け皿として民泊が注目されています。そんな中、賃貸物件を又貸しし、違法な民泊ビジネスに利用するケースが増えてきているのです。

通常の賃貸契約をして住居を借りて、実際は観光客を宿泊させるという手法が多いようです。オーナーが民泊活用を容認していることもありますが、オーナーに内緒で違法な民泊ビジネスをしているケースも少なくないのが実態です。

こういった民泊の利用者の多くは、中国人などアジア系を中心とした外国人観光客です。生活習慣の違いや利用方法等に関する情報伝達の不備が原因で、近隣住人とのトラブルが発生する事例も少なくありません。

所有するアパートで違法民泊による事故や事件が発生すれば、オーナーは「知らなかった」では済まされません。運用を管理会社に委託している場合は、担当者に相談して対策を講じておく必要があるでしょう。

上記のように、東京五輪によるアパート経営への影響はポジティブな要素も多いもの。ですが、経済効果の恩恵を享受するための注意や創意工夫が必要です。特に、外国人に配慮した対策は欠かせないでしょう。